『何事も最初が肝心』という言葉がありますが、TOEICにおいてもそれは同じ。
最初のパートでつまずいてしまうと、気持ちを立て直すだけでも大変で、実力を思うように発揮できないことがあります。
切り替えて次のパートに進みましょう!と言うのは簡単ですが、頭では分かっていても実際に行うのは難しいですよね。
では、どうすれば良いのでしょうか?
答えは単純明快。
気持ちを立て直す必要がないように、全問正解できればいいんです。
失敗を引きずらないようにメンタルを鍛えるというのも1つの方法ですが、それよりも安定してパート1で正解できるように学習する方が簡単です。
この記事では、TOEIC本番で好調なスタートが切れるように、パート1の特徴と解き方を徹底解説していきます。
軽く見られがちですが実は重要なパートですので、この記事を読んで本番に備えましょう!
パート1概要
パート1はリスニング写真描写問題です。
問題用紙に印刷されている写真を最も適切に描写している文を、4つの選択肢から選びます。印刷されているのは6枚の写真のみで、選択肢は印刷されていません。
解答の流れ
リスニングセクションでは、放送される音声にそって解答を進めていかなくてはいけません。
手順を知らずに解くと、手間取っている間に音声が進んでいき聞き逃してしまうという状態に陥りがちです。そうなってしまうと気持ちが焦ってしまい、集中して聞けないという悪循環に…。
テンポ良く解いていくために「どのタイミングで何をすればいいのか」をまずは把握することから始めましょう!
全体の流れ
最初にパート1の解き方の流れの全体像を下の図で確認していきます。
読み上げられている音声が印字されているところを律儀に目で追っていくのは時間の無駄遣い!貴重な時間を有効活用できずに損してしまいます。
TOEICのリスニングでは、常に次の内容を先取りしていくことが重要です!
最初のDirections(説明)から、解答時間は既に始まっているのだと考えてください。
Q1の選択肢が流れるまでの時間を1秒も無駄にせず、落ち着いて音声がきけるように準備を整えていきましょう。
では実際にどのように時間を使って解いていくのか、次から解説していきます!
Directionsですること
試験が始まると、まず初めにリスニングテスト全体とパート1のDirections(説明)が流れます。
約90秒の音声です。
ここは試験当日は聞かなくてOK。
ただし、説明が終わった後の“Now Part 1 will begin.”は絶対に聞き逃さないようにしましょう。これが問題を解き始める合図です。
Listening Test
In the Listening test, you will be asked to demonstrate how well you understand spoken English. The entire Listening test will last approximately 45 minutes. There are four parts, and directions are given for each part. You must mark your answers on the separate answer sheet. Do not write your answers in your test book.
PART I
Directions: For each question in this part, you will hear four statements about a picture in your test book. When you hear the statements, you must select the one statement that best describes what you see in the picture. Then find the number of the question on your answer sheet and mark your answer. The statements will not be printed in your test book and will be spoken only one time. Look at the example item below.Now listen to the four statements.
(A) They’re moving some furniture.
(B) They’re entering a meeting room.
(C) They’re sitting at a table.
(D) They’re cleaning the carpet.
Statement (C), “They’re sitting at a table,” is the best description of the picture, so you should select answer (C) and mark it on your answer sheet.
Now Part 1 will begin.
サンプル音声には「Now Part 1 will begin.」は含まれていません。
問題用紙には上記のDirectionsの音声案内と同じ内容が印刷されています。
テスト内容の説明ですが、試験当日までに把握しておくべき内容なので見る必要はありません。(当日にここを見ないとパート1の解き方が分からないという方は、試験の準備が不十分と言えるでしょう。)
Diresctionsが印刷されたページの代わりに、案内が流れている間に見なければいけないのがQ1~Q6までの写真です。
最初のDirectionsの音声が流れれいる約90秒間でQ1~Q6までの6枚の写真に目を通していきます。
ここまでで問題を解く準備が整いました。
次は、いよいよ問題を解いていきます。
解答時にすること
説明の音声が終わると、Q1の問題の音声が始まり4つの選択肢が読み上げられます。
Now Part 1 will begin.
1. Look at the picture marked number 1 in your test book.
(A) He’s shoveling some soil.
(B) He’s moving a wheelbarrow.
(C) He’s cutting some grass.
(D) He’s planting a tree.
サンプル音声には「Now Part 1 will begin.」は含まれていません。
「Now Part 1 will begin.」を聞いたら反射的に、Q1の写真に目線を戻します。
「Look at the picture marked number 1 in your test book.」が読み上げられる約5秒間でQ1の写真を見直してポイントとなる箇所を再確認しておきます。
(A)~(D)まで選択肢が読み上げられている間は、Q1の写真を見ながら最も適切なものがどれかを聞き取っていきましょう。
選択肢(D)が放送された後に、5秒間無音の時間があります。その間に、正解だと思う選択肢の記号をマークしましょう。
マークできたら、すぐにQ2の写真に視線をうつします。
この一連の流れを、Q6までテンポ良く続けていきます。
1つの問題にこだわり過ぎてしまうのは厳禁。次の問題の音声が始まっているのにマークが終わっていないということがないように気を付けてください。
Q6の解答時間が終わると、「Go on to the next page.」という案内が流れます。
これでパート1は終了。この案内を聞き終える前までには、Q6のマークを終えてパート2に備えておけるようにしましょう。
問題の特徴
パート1で出題される写真は大きく分けて
- 人物写真(1人/複数の人物)
- 物・風景の写真
の2つに分類することができます。
どこに注目すべきかが分からないまま写真を見てしまうと、選択肢で思わぬところをつかれてあたふたなんてことも。
写真をヒントとすることができるか、それともトラップにしてしまうかはあなた次第です。
「え!?そんなところ見てなかったよ!」ということがないように、それぞれのパターンで見るべきポイントを、順番にご説明していきますね。
1. 人物写真(1人か複数の人物)
人物写真には、「1人の人物」と「複数の人物」が写っているものがあります。
写真の中に、人物が一人だけ写っている時には以下のポイントを確認します。
- 誰が
- どこで
- 何をしているか(動作)
- 何を身に着けているか
誰が 男性が
どこで 庭で、公園で、屋外で
何しているか(動作) 土をシャベルですくっている
何を身に着けているか 半袖、半ズボン
正解の選択肢の例:
He’s shoveling some soil.
(彼は土をすくっています。)
複数の人物が写っている場合には、1人の人物の写真に加えて、さらにいくつかの点を確認しておく必要があります。
- 誰が(性別)
- どこで
- 何をしているか(動作)
- 何を身に着けているか
- 人物に見られる共通点・相違点(動作や服装など)
- 位置関係
誰が(性別) 女性2人
どこで オフィスで、室内で
何をしているか(動作) 資料を見ている、話している
何を身に着けているか ジャケット
人物に見られる共通点・相違点(動作や服装など) テーブルに座っている
位置関係 向かい合っている
正解の選択肢の例:
They’re sitting at a table.
(彼らはテーブルに座っています。)
2. 物・風景の写真
パート1では物や風景だけで人が写っていない写真も出題されます。
物・風景写真では以下の2点をチェックします。
- 目立つ物の特徴
- 位置関係
目立つ物の特徴・位置関係
・テーブルクロスがかけられている
・コップがテーブルの上に置かれている
・誰も座っていない
正解の選択肢の例:
None of the chairs is occupied.
(どの椅子も占領されていません。)
物・風景写真では、選択肢の主語がバラバラになる傾向があります。
上の問題では、テーブル・コップ・椅子などが主語となって受け身となる表現や、There be 構文を用いた文が用いられます。
目立っているものとしてテーブルだけに注目していると、それ以外の物が主語となる選択肢があった場合に対応できなくなってしまうかもしれません。
「物・風景の写真」では1つの物に絞らずに写っているものに一通り目を通しておくようにしましょう。
まとめ
ここまでパート1について解説してきました。
改めてまとめておきましょう。
1. 写真描写問題
① 人物写真(1人・複数)
② 物・風景写真
2. 全6問
3. 本番ではDirectionsは聞かずに写真を見る時間にあてる
4. 各問題の選択肢(D)の後の5秒間で必ずマークし終える
その後のパートの出来にも影響してしまうパート1。
本番前にしっかりと学習して、自信を持って解けるようにしましょう。
https://toeicampjp.com/2020/07/03/%e3%80%90%e5%85%a8%e3%82%b9%e3%82%b3%e3%82%a2%e3%83%ac%e3%83%99%e3%83%ab%e5%85%b1%e9%80%9a%e3%80%91%e3%83%91%e3%83%bc%e3%83%882%e3%81%ae%e8%a7%a3%e3%81%8d%e6%96%b9%e3%82%92%e5%be%b9%e5%ba%95%e8%a7%a3/